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バルジ

衛星画像で見て雲が北に盛り上がっていて、低気圧が発達することを表すもの。

衛星画像
図1 2005年3月17日5時の衛星画像(気象庁HPより)
 衛星画像の雲の様子で低気圧の発達具合を判断する方法があります。図1は2005年3月17日5時の衛星画像です。日本海から朝鮮半島、更に黄海、そして東シナ海に雲が広がっています。注目して貰いたいのは朝鮮半島の付け根付近が山のように少し尖っていて、その東で雲が北に盛り上がっている様子です。この雲の形がバルジです。ただ単に、雲が北に盛り上がっているだけでもバルジと呼ぶことがありますが、この画像のバルジはその中でも理想的(?)なバルジだと思います。この雲の形を見たら「低気圧が発達」となるのです。どうしてでしょうか、詳しく見ていきましょう。
天気図(低気圧発達前)
図2 2005年3月17日6時の地上天気図
 図2は衛星画像の時刻に近い6時の地上天気図です。対馬海峡には前線を伴った低気圧があり東へ進んでいます。衛星画像の雲と低気圧の位置を確認すると、低気圧からのびる前線と雲の形が何となく対応していることが分かりますね。温暖前線の雲に注目すると日本海から中国大陸にかけて広く広がっていて北に盛り上がるような形をしています。温暖前線面では暖かい空気が冷たい空気の上をゆっくり上昇して雲が広がります。この画像のように雲が広範囲に広がっていることから低気圧の東側では温暖前線上を暖かい空気が広範囲にしっかりと北上していることが推測できます。
 一方、寒冷前線の雲はどうでしょう。まだ、あまり、シャープな形にはなっていませんが東シナ海で雲がまとまろうとしていることが分かります。注目して欲しいのはこの寒冷前線の雲の北縁です。曇りと晴れの領域がハッキリくっきりと分かれていますよね。雲の北側では高気圧の下降気流が卓越していることを表しています。更に、朝鮮半島の直ぐ北で雲がツンと尖っているのは、朝鮮半島の西側では、冷たくて乾いた空気がしっかり南下していることを表しているのです。
天気図(低気圧発達後)
図3 2005年3月18日6時の地上天気図
 日本付近を通過する温帯低気圧は、南北の温度差をエネルギー源として発達します。この衛星画像のように低気圧の東側で暖かい空気が北上し、西側で冷たい空気が南下することで、南北に分かれていた位置エネルギーが低気圧の発達という運動エネルギーに変わるのです。
 上で説明したように、衛星画像にバルジが形成されているときと言うのは、低気圧東側の暖気移流、西側の寒気移流が盛んである証拠なので、位置エネルギーから運動エネルギーへの変換が劇的に起こるのです。この様な原理でバルジは低気圧が発達する目安になるのです。
 図3のように一日後の3月18日6時、低気圧は北海道付近で中心気圧が988hPa。一日で20hPaも下降し発達しました。前日の暖かい陽気から一変し、日本付近は冬型になり寒の戻りとなりました。
 低気圧が西から近づいてくるときは雲の形に注意して、バルジがあったらその発達に備える必要があります。春一番やメイストームなど各地に被害を与える急激に発達する低気圧には特に注意が必要です。

 

カウンタ
(2003.3.28~)