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冬型気圧配置

2003年10月23日9時の天気図
福岡で木枯らし1号
天気図(大雪)

2001年1月15日15時の天気図
九州・山口で大雪
天気図(木枯らし1号)
 天気予報を見たり聞いたりしていて、冬に最も耳にする言葉は「冬型気圧配置」では無いでしょうか?。気圧配置に限ったお天気用語では、最もポピュラーなものですが、これが海陸風(かいりくふう)と同じ仕組みでできていることを知っている人は案外少ないと思います。
 夏に海水浴行った際に、朝から海にいると昼過ぎの14時くらいにかけてズンズンズンズン海からの風が強まっていき、夕方から夜にかけては風が弱まりだして、風向きが逆になり陸から海に向かって風が吹きだすのを経験したことのある方が多いと思います。この現象を海陸風と言います。
 海からの風が強まってくるのは、日が昇るにつれて海に比べて暖まりやすい地上の気温が早く上昇し、暖かくなった地上の空気が上昇するため、そこに向かって海から冷たい空気が流れ込むためです。逆に陸風が吹くのは、日が沈むと、海よりも早く陸の空気が冷えるため、冷えて重たくなった陸の空気が海に流れ込むためです。海陸風は夏に限らず一年を通じて起こりますが、太陽の日射エネルギーが一番強い夏に最も顕著に発生します。
 海辺で経験する海陸風は、このように一日の太陽の動きによって引き起こされる現象です。これに対して、冬型気圧配置は季節の規模で起きる海陸風なんです。
 冬になると北半球では緯度が高いほど、太陽高度が低くなり太陽が真上ではなく地平線近くから斜めに照らすため、太陽の日射エネルギーを受けられなくなります。すると、海に比べて熱を失いやすい陸上では気温の下がり幅がとても大きくなります。太陽高度が下がり出す、秋からこの現象が毎日続けて起きるため、海上の気温の下がり方に比べて、陸上では急激に気温が下がっていきます。空気は気温が下がり冷たくなると密度が増すため圧力が高くなります。このようにして陸上には冷たくて圧力の高い高気圧が発生し、気温の高い海上では上昇流が起きやすく逆に低気圧が発生したり発達しやすくなります。
 日本の西には広大なユーラシア大陸があり、東には太平洋が広がっています。この大陸と海洋の間で、上のような現象が起きてできるのが「西高東低の冬型気圧配置」なのです。冬に冷やされたユーラシア大陸のシベリヤ付近に高気圧ができて、太平洋北部からオホーツク海にかけて低気圧が発生・発達し冬型の気圧配置が強まります。日本はそのちょうど中間に位置しているので、日本の西に高気圧、東に低気圧で「西高東低」となるわけです。
 冬型の気圧配置になると、全国的には日本海側で雨や雪になり、太平洋側で晴れて典型的な冬の天気分布となります。九州でも、北部では雨や雪の降る風冷えの一日となり、南部では、九州山地の風下側となる宮崎県などえ中心に晴れの一日となります。また、引き起こされる現象としては、強風、高波、大雪、時雨、木枯らし、など多岐に渡ります。
 冬型の気圧配置になると、注目されるのが雪になるのか雨になるのかです。右の天気図は共に冬型の気圧配置ですが、上は福岡で木枯らし一号が吹いたときのもの、下は九州から山口にかけて大雪になったときのものです。台風や前線の有無などの違いはありますが、この地上天気図だけでは雨か雪かは判断できません。そこで登場するのが、寒気(寒波、冬将軍)の強さを表す上空の気温になります。
 九州北部で、雪になるかどうかの目安は、上空1500m付近、気圧850hPaの気温を使います。この1500mという数字、天気予報で耳にしたことのある方も多いと思います。-3度以下だと山沿いで雪、-6度以下だと平地でも雪となります。大雪の目安になると-12度以下というのが一つの目安で、更に上空5300m付近、気圧500hPaの気温が-30度以下というのも目安になります。
 因みに、上の天気図で木枯らしが吹いたときの福岡の上空1500m付近の気温は0.6度、この時期としては強い寒気ですが山でも雪は降りません。一方、下の天気図、大雪が降ったときの福岡の上空1500m付近の気温は-13.9度でした。このとき記録した積雪は、長崎が13センチで34年ぶり、福岡5センチ、添田20センチなど地域によって違いはありますが、九州から山口にかけて大雪でした。冬型の気圧配置になって、上空の寒気がどこまで強いのか?。天気予報でしっかり確認しましょう。

カウンタ
(2003.3.28~)